避難対象エリアの示し方─オランダの事例から
日本では避難情報を発表するときに、対象の地域を図で示す例はあまり多くありません。
しかし、目を海外に転じると、避難すべき対象エリアを図で示す例があります。その一例が、オランダです。
浸水エリアを図で示したオランダの例
2021年7月、大雨に見舞われたオランダ南部のリンブルフ州。地元の防災機関は、浸水の可能性がある地区をウェブサイト上で案内していました。

見出しには地区名と避難の知らせが並び、地図には対象の地区が塗りつぶして示されています。これを見ると、どの地区の人が動くべきかがひと目でわかります。
手書き風の丸でも
このオランダの事例で目を引いたのは、この図です。こちらは最初の図よりも早い段階で発表された情報です。
図の中の浸水エリア表示は、なんと手書き風です。

この赤丸で場所を、そして図の上にある文章でエリアにいる人が何をすべきかを伝えています。
文章で伝えられた内容は、車を安全な場所へ移してサイドブレーキをかけること、持ち物を上の階へ移すことです。なお、「これは予測であり、実際の状況とは違う可能性がある」という説明もつけられています。
私はこの図を見たとき、雷に打たれたような衝撃を受けました。
「これもアリなのか」という驚きです。
これは私の推測ですが、綺麗な図を作るよりも一刻も早く危険な場所を示したかったと解釈しました。行政が出す情報であれば、見た目を綺麗に整えることがオランダでも暗黙の前提なのだと思います。
ただ、綺麗な図を作るには手間と時間がかかります。
そうした時間をかけるのか、それともある意味綺麗さを犠牲にした図でもいいので情報を出すのか、難しい選択がこの図の背景にあったのではないかと思います。
学区名や地区名だけでは、伝わらない人もいる
日本では、学区や地区を単位に避難が呼びかけられることがあります。
しかし、地元に住んでいる人でもすべての人が学区名や地区名を知っているわけではありません。旅行者や滞在者であればなおさらです。

避難対象のエリアが分かれば、誰にとって重要な情報なのかがすぐに分かります。その分、情報を受けた人は早く避難ができます。
皆さんはどう図面を使いますか?
---
📩 最新記事はメーリングリストでお届けしています。
興味のある方はページ下の登録フォームからぜひどうぞ!



